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産婦人科
2024年10月1日掲載
トピックス
診療内容
産科
2023年5月8日から新型コロナウィルス感染症が5類感染症に移行したことを受け、家族の立ち会い分娩を再開しました。2019年4月から分娩数の調整を行っていますが、妊娠成立から分娩まで継続した管理を行っています。分娩リスクの高い患者さんは、大学病院や、近隣の高度周産期医療施設に遅滞なく紹介し、安全な妊娠分娩管理を心がけております。分娩への不安が少しでも取り除かれ、前向きに分娩に臨んでもらえるように、バースプランの聞き取りなど可能な限り一人一人の個別相談に力を入れています。
婦人科
良性疾患から悪性疾患まで幅広く診療しています。良性疾患では子宮筋腫・卵巣嚢腫・子宮内膜症・月経困難症等の治療を行っており、良性疾患の手術では低侵襲で体への負担の少ない内視鏡下手術を積極的に行っています。卵巣嚢腫茎捻転や異所性妊娠などに対しても、夜間救急においても腹腔鏡下手術で行います。無月経や月経不順で悩む思春期の10代から、更年期症状に悩む中高齢者、骨盤臓器脱治療まで、幅広い年齢層の患者さんに受診して頂いており、漢方やホルモン剤などを用いて、女性のライフスタイルをお手伝いする診療を行っています。
悪性疾患においては、2018年度からは滋賀医科大学付属病院と連携し、初回治療手術は大学で行い、初回治療手術療法後の放射線治療や化学療法を当院で継続して行っております。
不妊治療は体外受精以上の治療が必要な方は不妊専門クリニックへの紹介をさせて頂いていますが、一般不妊診療(内分泌検査・精液検査・卵管造影などの各種検査、タイミング療法、排卵誘発、人工授精など)を行っています。
【最新の低侵襲手術】
vNOTES(vaginal Natural Orifice Transluminal Endoscopic Surgery)について
従来の腹腔鏡手術は、腹部に3~5カ所の5~10mm程度の切開を入れ、そこからカメラや鉗子を挿入して手術を行なっていました。vNOTEsは、自然腔である腟からトロカーを挿入することで、従来の腹腔鏡手術よりも術後の痛みが少なく、体表面に術創を施さないので、理想的な低侵襲手術と考えられている方法です。2022年5月より滋賀県で初めて当院でも採用しました。vNOTESを安全に行うために、臍部に細いトロカーを挿入することもあります。
子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、卵巣腫瘍などの子宮全摘術、付属器切除術(卵巣と卵管の摘出手術)が対象です。詳しくは産婦人科外来にお問い合わせください。
診療実績
- 外来 2023年のべ患者数 7,486人
- 手術 2023年1月から12月のべ件数 232件
- 分娩 2023年のべ件数 136件 (うち帝王切開24件)
臨床活動報告(2023年1月~12月)
手術件数総数 232件
婦人科開腹手術 28件 腹式単純子宮全摘術 20件
腹腔鏡下手術 91件 腹腔鏡下子宮全摘術 57件(うちvNOTEs 33件)
膣式手術 85件 膣式子宮全摘術 9件
悪性腫瘍手術 3件
外来担当医表
診療科 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
1診 婦人科 | 鯉川 優 | 中多 真理 | 井上 貴至 | 高橋 顕雅 | 大橋/鯉川 (彩) ※各週 |
2診 産科 | 大橋 瑞紀 | 所 伸介 | 中多/鯉川 (優) ※各週 | 鯉川 彩絵 | 井上 貴至 |
産婦人科 | PM:子宮頸がん予防接種 毎週水曜 15時 ※完全予約制 PM:子宮頸がん検診 毎週金曜 14時 ※事前予約制 |
備考
子宮頸がん予防接種 毎週水曜 15時 ※完全予約制
子宮頸がん検診 ※金曜14時以外をご希望の方は要相談
金日第1・3・5週は大橋医師、第2・4週は鯉川(彩)医師にて診察
初診・予約外再診は基本1診にて診療
2診は予約制
スタッフ紹介
- 氏名
- 井上 貴至
- 役職
- 産婦人科医長
- 出身大学
- 滋賀医科大学 平成5年卒
- 専門医・認定等
-
- 日本産科婦人科学会 専門医
- 日本周産期新生児学会
- 母体保護法指定医
- 氏名
- 中多 真理
- 役職
- 産婦人科医長
- 出身大学
- 滋賀医科大学 平成15年卒
- 専門医・認定等
-
- 日本産科婦人科学会 専門医
- 日本専門医機構 産婦人科専門医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 日本産科婦人科内視鏡学会 腹腔鏡技術認定医
- 母体保護法指定医
- 臨床研修指導医
- 氏名
- 大橋 瑞紀
- 役職
- 産婦人科医師
- 出身大学
- 滋賀医科大学 平成28年卒 滋賀医科大学大学院 令和3年卒
- 専門医・認定等
-
- 日本産科婦人科学会 専門医
- 日本周産期・新生児医学会 NCPR専門コース修了
- Advanced Life Support in Obstetrics(ALSO)プロバイダーコース修了
- 氏名
- 鯉川 彩絵
- 役職
- 産婦人科医師
- 出身大学
- 金沢医科大学 平成29年卒
- 専門医・認定等
-
- 氏名
- 鯉川 優
- 役職
- 産婦人科医師
- 出身大学
- 金沢医科大学 平成30年卒
- 専門医・認定等
-
- 氏名
- 高橋 顕雅
- 役職
- 産婦人科医師(非常勤)
- 出身大学
- 滋賀医科大学 平成17年卒 滋賀医科大学大学院 平成27年卒
- 専門医・認定等
-
- 日本産婦人科学会 専門医・指導医
- 日本がん治療認定機構 がん治療認定医
- 日本婦人科腫瘍学会 専門医
- 日本周産期新生児学会 専門医(母体・胎児)
- 日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医
- 日本臨床細胞学会 専門医・評議員
- 日本産科婦人科内視鏡学会 腹腔鏡技術認定医・評議員
- 日本内視鏡外科学会 技術認定医(産婦人科)
- 日本ロボット外科学会 国内B級ライセンス
- 日本人類遺伝学会/日本遺伝カウンセリング学会 臨床遺伝専門医
- 日本緩和医療学会 認定医
- 母体保護法指定医
- 氏名
- 所 伸介
- 役職
- 産婦人科医師(非常勤)
- 出身大学
- 自治医科大学 平成21年卒
- 専門医・認定等
-
- 日本産婦人科学会 専門医・指導医
- 周産期(母体・胎児)専門医
- 胎児心エコー認定医
- 母体保護法指定医
研究実績
2023年度
- Mizuki Ohashi, Shunichiro Tsuji, Kyoko Kasahara, Ryoko Oe, Yumiko Tateoka, Takashi Murakami Influence of Cesarean Section on Postpartum Fertility and Dysmenorrhea: A Retrospective Cohort Study in Japan Womens Health Rep (New Rochelle). 2024 Jan 12;5(1):22-29.
学会発表
2023年度
- Mizuki Ohashi, Shunichiro Tsuji, Kyoko Kasahara, Ryoko Oe, Yumiko Tateoka, Takashi Murakami : Impact of Cesarean Section on Postpartum Fertility and Dysmenorrhea The 22nd Congress of the Federation of Asia and Oceania Perinatal Societies October 7th-9th, 2023, Keio Plaza Hotel, Tokyo
- 辻俊一郎、大橋瑞紀、笠原恭子、大江良子、立岡弓子、村上節 : 本邦における分娩様式がその後の妊孕能や月経困難症の有無に与える影響 第38回日本女性医学学会学術集会:あわぎんホール、徳島 2023年12月2~3日
- Thien Vu, Yuichiro Yano, Tai Pham, Rajib Mondal, Mizuki Ohashi, Kaori Kitaoka, Mohamad Moniruzzaman, Sayuki Torii, Akihiko Shiino, Atsushi Tsuji, Takashi Hisamatsu, Tomonori Okamura, Keiko Kondo, Aya Kadota, Yoshiyuki Watanabe, Kazuhiko Nozaki, Hirotsugu Ueshima, Katsuyuki Miura, for the SESSA Research Group : Low-density Lipoprotein Particles in Relation to Intracranial Artery Stenosis: The SESSA Study:第34回日本疫学会学術総会、大津プリンスホテル 2023年1月29~31日
- 鯉川優、高橋顕雅、北澤純、大橋瑞紀、鯉川彩絵、中多真理 : vNOTES術後2か月でのsecond-look開腹所見を確認し得た境界悪性卵巣腫瘍の一例 :第63回日本産科婦人科内視鏡学会学術講演会:大津プリンスホテル 2023年9月14~16日
- 鯉川優、高橋顕雅、北澤純、大橋瑞紀、鯉川彩絵、中多真理 : 当院におけるレボノルゲストレル放出子宮内システム(LNG-IUS)の使用後1年以内に使用中止に至った症例の検討:第38回日本女性医学学会学術集会:あわぎんホール、徳島 2023年12月2~3日
- 中多真理、北澤純、鯉川優、鯉川彩絵、大橋瑞紀、花田哲郎、西村宙起、米岡完、田中佑治、高橋顕雅:子宮内膜異型増殖症に対しTLHを施行する際の問題点:第63回日本産科婦人科内視鏡学会学術講演会:大津プリンスホテル 2023年9月14~16日
2022年度
- 鯉川優:婦人科良性疾患に対するロボット支援下手術における surgical site infection (SSI) 発生に関わる因子の検討:第11回日本婦人科ロボット手術学会:口演(一般演題):2023年1月28日:青森(アートホテル弘前シティ)
- 鯉川彩絵: 仙骨表面電気刺激の妊娠期腰痛に対する効果の検討:第146回近畿産婦人科学会: 一般講演: 2022年6月18日 京都(メルパルク京都)
- 北澤純:当院におけるvaginal Natural Orifice Transluminal Endoscopic Surgery(vNOTES)の初期経験:令和4年度 第3回滋賀県産科婦人科医会総会・学術研修会:口演:2022年12月11日:びわ湖大津プリンスホテル
- 大橋瑞紀、辻俊一郎、笠原真木子、村上節 COVID-19感染症の流行が早産および出生児の予後に与えた影響 第58回日本周産期・新生児医学会学術集会 一般・ポスター 2022年7月10-12日 横浜
- Mizuki Ohashi, Shunichiro Tsuji, Kyoko Kasahara, Makiko Kasahara, Takashi Murakami, Impact of the COVID-19 pandemic on preterm birth in Japan, 第74回日本産科婦人科学会学術講演会 一般・口演 2022年8月5-7日 福岡
- Mizuki Ohashi, Naoko Miyagawa, Masahiko Yanagita, Nagako Okuda, Akira Fujiyoshi, Takayoshi Ohkubo, Aya Kadota, Yukiko Okami, Keiko Kondo, Akiko Harada, Tomonori Okamura, Hirotsugu Ueshima, Akira Okayama, Katsuyuki Miura, Cross-sectional Association Between Sedentary Behavior And Cardiometabolic Risk Factors In Japanese Population: The NIPPON DATA2010, AHA EPI|Lifestyle Scientific Sessions 2023, 一般・ポスター, February 28 – March 3, 2023, Boston, Massachusetts
2022年度
- Mizuki Ohashi, Shunichiro Tsuji, Sachiko Tanaka-Mizuno, Kyoko Kasahara, Makiko Kasahara, Katsuyuki Miura, Takashi Murakami: Amelioration of prevalence of threatened preterm labor during the COVID-19 pandemic: Nationwide database analysis in Japan, Scientific Reports. 2022 Sep 12;12(1):15345.
- 中多真理 田中佑治 竹林明枝 米岡完 花田哲郎 西村宙起 加来翔志 石河顕子: 腹腔鏡下両側付属器切除術後に一過性水腎症を来し、卵巣遺残症候群が疑われた一例:滋賀県産科婦人科雑誌2022 Jul 20; 14:13-17
- Kaya Mori-Yamanaka, Fuminori Kimura, Tetsuro Hanada, Jun Kitazawa, Aina Morimune, Shunichiro Tsuji, Takashi Murakami: Exploratory study of serum lactoferrin and anti-lactoferrin antibody concentrations in patients with endometriosis. The Tohoku journal of experimental medicine 2022 Dec 8; 259(2)135-142
- Akiko Nakamura, Fuminori Kimura, Shunichiro Tsuji, Tetsuro Hanada, Akie Takebayashi, Akimasa Takahashi, Jun Kitazawa, Aina Morimune, Tsukuru Amano, Rhoji Kushima, Takashi Murakami: Bovine lactoferrin suppresses inflammatory cytokine expression in endometrial stromal cells in chronic endometritis. Journal of reproductive immunology 2022, Dec; 154 103761-103761
- Yuri Nobuta, Shunichiro Tsuji, Jun Kitazawa, Tetsuro Hanada, Akiko Nakamura, Rika Zen, Tsukuru Amano, Takashi Murakami: Decreased fertility in women with cesarean scar syndrome is associated with chronic inflammation in the uterine cavity.2022, Oct 26; The Tohoku Journal of experimental medicine 258(3)237-242
- 竹林明枝 松田淑恵 笠原真木子 北澤純 花田哲郎、森宗愛菜 平田貴美子 伊津野美香 辻俊一郎 村上節:黄体期採卵における胚の改善に寄与する因子の検討;2022 Oct; 日本生殖医学会雑誌67(4)393-393
- 辻俊一郎 伊藤祐弥 笠原真木子 花田哲郎 北澤純 勝本さえこ 村上節:遺伝カウンセリングを契機にクライエントが疾患理解を深めた先天性第13因子欠乏症合併妊娠の一例;2022 Jun; 日本遺伝カウンセリング学会誌43(2)130-130
社会活動
- 北澤純:当院における経膣的内視鏡下手術(vNOTES)の初期経験について:第60回東近江がん診療セミナー:2022年12月1日:東近江総合医療センター
- 大橋瑞紀:がん教育講演「みんなで打とうHPVワクチン~子宮頸がん撲滅に向けて~」2024年2月15日 滋賀学園高等学校