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放射線科

2024年10月1日掲載

 

 

診療内容

一般撮影

診断用エックス線装置 SHIMADZU RADspeed Pro DRpac
FPD FUJIFILM DR CALNEO Smart C
KONICA MINOLTA Aero DR1417

このシステム(DR CALNEO Smart C)により従来のものに比べ高画質、低被ばく、検査時間の短縮が可能となり、 これまで長かった患者さまの待ち時間や身体への負担を軽減出来るようになりました。

 

 

乳房撮影

令和5年4月より新しい乳房X線撮影装置「AMULET Innovality」(富士フィルム社製)を導入しました。

当センターでは、検診マンモグラフィ撮影認定資格(NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構)を取得した女性技師が撮影を行っており、その撮影技術は確かなものとなっています。

•X線検出面に高感度フラットパネルを採用しているためX線利用効率が向上し、当院の従来撮影(CR)と比較して被ばく線量が大幅に低減しています。

 

【乳房撮影について】

•乳房撮影の検査時間は、入室から退室まで10~15分程度で、乳房を薄く伸ばして専用の圧迫板ではさみ、左右片方ずつ乳房を撮影します。

•マンモグラフィは少なからず痛みを伴う検査ですが、新しい装置では圧迫時の痛みを軽減する機能を装備しており、感じる痛みは従来より穏やかになっております。

•また痛みを感じやすい時期がありますので、可能であれば乳房が痛みを感じやすい生理1週間前~生理中を避けて来院いただくことをお勧めいたします。

 

•次のような方は必ず事前にご相談ください。

 

•ペースメーカー手術を受けた方

•水頭症の手術を受けた方

•豊胸手術を受けた方

•胸部付近にチューブ・金属等を埋め込んでいる方

•授乳中の方

•妊娠中の方

•当日、心配なことがあれば遠慮なく撮影担当技師にお尋ねください。

 

•厚生労働省は、40歳を過ぎると2年に1度、乳房撮影(マンモグラフィ)による乳がん検診を受けることを推奨しており、当院は滋賀県内の各自治体で案内している乳がん検診の医療機関に指定されています。費用や申し込み手続き等は自治体によって異なりますので、詳細は各自治体ホームページ等でご確認ください。乳がんは早期発見・早期治療をすれば、治癒率が高いがんです。是非、定期的に検診を受けていただきたいと考えています。

 

•なお、現在 乳房にしこりや痛みなどの自覚症状がある方は、検診を待たず早めに医療機関にご相談ください。

 

 

歯科用デジタルパノラマ・セファロ・X線装置

 

少ないX線量で正確かつ迅速な診断ができる「ベラビューエポックス」を導入しました。

最新の高感度フラットパネル式デジタルX線装置を導入したことによって、従来撮影(CR)と比べ、1/4以下と少ないX線量で高品質画像が得られ、妊婦の方や小さいお子さんにも安心して検査いただけるようになりました。 画像の処理スピードが速く撮影後すぐにモニター表示され、撮影画像を確認することができます。大きな画面で確認することができ、拡大表示も行えるので、細部まで鮮明に観察することができるようになりました。

また当院では、通常のパノラマ撮影に加え「セファロ」と呼ばれる矯正治療用の撮影装置も設置しております。これにより、あごの骨の形や大きさ、歯の生え方などがわかるので、客観的な根拠に基づいた矯正治療が可能となりました。

 

 

X線テレビシステム

 

血管撮影装置

 

Canon Infinix Celeve i + Aquilion CXL
PHILIPS Azurion 7 B20

 

血管造影検査はカテーテル(細い管)を血管内に挿入し、X線透視下にて、目的である場所の血管まで進め、造影剤を注入しながら撮影を行い、血流や腫瘍周囲の血管走行の把握、浸潤などを検査します。

また、診断検査後、そのまま、抗がん剤の注入や、塞栓物質を注入するなどの治療を行うことが出来ます。

当院では、IVR-CT装置(血管撮影装置とCTが一体となった装置。以前ではCTの撮影が必要な場合、手術中に部屋を移動していたが、その必要がない)を導入しており、より安全に検査・治療を行うことが出来るようになっています。

 

 

CT装置

Philips Ingenuity 5000

Philips提供

 

当院では2021年2月末より国内3台目、県内初となるPhilips社製CT装置Ingenuity 5000を導入しました。

CT画像には画像作成時に不必要なノイズ成分も多く含みます。新しい装置では優れたノイズ除去機構により高画質を確保したままで被ばくの低減も可能となり、新型肺炎診断にも有効です。

昨今では手術により体内に金属を入れておられる患者さまも多く、その金属のために画像に欠損が発生し、診断の妨げになっていましたが、最新技術の画像作成方法を使用することで、画像の欠損部分を回復し、診断精度の向上が期待できます。

また心臓の検査では、従来のCT装置では対応しきれなかった心臓の動きの速い患者さまや心臓の動きに大きな変動のある患者さまに対しても、高い確率で高画質な画像を提供することができます。

CT検査では開業医の先生方にも当日検査を含め、多くのご依頼をいただいております。予約から検査結果報告までの期間や、検査待ち時間の短縮を心がけて多くの地域の方々に利用していただきやすい検査となるように努めております。

 

 

MR装置

SIEMENS MAGNETOM Aera(1.5テスラ)

MRI検査 Magnetic Resonance Imaging (磁気共鳴画像)

 

人体内に分布している水素原子核の陽子を利用して画像化しています。

CT画像と似ていますが、コントラスト分解能がCTよりもMRIの方が優れています。そのため脳や脊椎や骨盤領域などでは、MRIの方がCTよりも診断能が優れています。

検査は撮影部位で異なりますが、約15~30分程度です。

検査中に大きな騒音が発生しますが聴力保護のためヘッドホンや耳栓をさせていただきます。

また、新しい検査として、非侵襲の全身の転移病変検索(DWIBS)が可能になりました。診断価値の高い画像を提供できますので積極的にご活用下さい。

頭部MRI
脳血管MRA
全脊椎MRI
全身MRI(DWIBS)

SIEMENS提供

 

MRI検査前について

MRI検査室内は常時強力な磁場が発生しています。検査の受けられない方や室内に持ち込めないものがあります。

検査中について

 

 

RI(アイソトープ)

SIEMENS SIMBIA E

RI検査(核医学検査ともいいます)とは、ごく微量の放射線を出すお薬を静脈に注射し、各臓器の形だけでなくCT検査やMRI検査では難しい臓器の働きを調べることができます。

体の機能や代謝状態の異常は、形の変化の前に現れるため、核医学検査により、病気の早期発見につながる可能性があります。

骨シンチ、脳血流シンチ、心筋シンチ等、ほぼ全ての検査種に対応可能であり、最近では軽度認知症検査やDATスキャン、MIBGシンチ等が増えています。

 

 

放射線治療

VARIAN CLINAC ix

放射線治療は、手術による外科療法、抗がん剤による化学療法と並んでがん治療の3本柱のひとつとして重要な役割を果たしています。

がんは細胞の遺伝子に変化が起こり無限に増殖しますが、放射線はがんの遺伝子を破壊します。放射線が当たる部分の正常組織もダメージを受けますが、がん細胞は分裂・増殖力が強くて遺伝子の修復力が低下しているため、放射線の作用を正常細胞より強く受けます。これが放射線でがん細胞が消滅する原理となります。

放射線治療の長所は手術では正常組織を含めて切除するのに対して、放射線では正常組織を残しての治療が可能であるため、臓器の機能を保ちつつ治療することができます。治療そのものによる痛みもなく、日々の治療による身体への負担も少なくなります。また、通院での治療も可能です。高齢者や合併症のために手術や薬物療法に耐えられない方、入院できない方も治療が可能になります。

 

 

当院の放射線治療の流れ

  1. 放射線治療についての説明と同意
    放射線治療担当医より放射線治療について説明があります。
    放射線の線量や回数などの治療のスケジュールの説明、
    治療中や治療終了後に考えられる副作用についての説明があります。
  2. 放射線治療計画用のCT撮影 治療する範囲や放射線をあてる方向を決めていく検査になります。 その際、身体に基準となる印をつけます。
    治療計画用CT装置
  3. 放射線治療開始 初回(30分ほど)
    決定した治療範囲が実際とズレがないかをX線撮影にて確認します。
    確認後に印をつけ1回目の治療を行います。
  4. 毎日の治療 (10-15分ほど)
    治療開始初回につけた印に合わせて治療を行っていきます。
    場合によりX線撮影で位置を確認することがあります。

 

X線撮影による位置確認

放射線治療装置に付属しているkV用X線発生装置で位置確認の画像を撮影できる。また、装置を回転させることでCTの画像を撮影することもでき、体内臓器の位置の誤差も確認することができます。

これらを従来の治療に使用する高エネルギーX線ではなく、診断用に用いられるエネルギーのX線で撮影できるため、被ばく線量を低減できます。

VARIAN提供

放射線治療計画用CTで撮影したCT画像とリニアック装置で撮影したCT画像を比較して位置確認を行える

 

放射線治療精度について

第三者による出力測定の実施

 

放射線治療装置から出力される線量は、第三者による計測によって確認することが強く推奨されています。第三者評価はIAEA(International Atomic Energy Agency)やWHO(World Health Organization)を始めとした機関により、全世界の約60%の施設が第三者評価プログラムに参加しています。

当院も令和元年7月に、第三者機関による治療用照射装置出力線量の測定の更新を行い、引き続き当院の出力線量は、適性であることが認められました。 今後も放射線治療を安全に実施するために品質保証(Quality Assurance)・品質管理(Quality Control)に努めていきます。

 

 

スタッフ紹介

医 師 医師(診断担当) 外山 哲也
  非常勤医師(診断担当) 井上 明星
  非常勤医師(治療担当) 仲口 孝浩
  非常勤医師(治療担当) 河野 直明
診療放射線技師 診療放射線技師長 藤﨑 宏
  副診療放射線技師長 吉兼 和則
  主任診療放射線科技師 4名
  診療放射線技師 5名

 

 

放射線技術部門主要資格取得者数

第1種放射線取扱主任者 3名 検診マンモグラフィ撮影技術認定 4名
第1種衛生工学衛生管理者 1名 検診マンモグラフィ精度管理認定 1名
放射線治療専門放射線技師 2名 核医学専門技師 3名
放射線治療品質管理士 2名 PET認定技師 3名
X線CT認定技師 2名 救急救命士 1名