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ホーム > つながり 院長挨拶
2025年10月29日掲載
令和5年4月より院長に就任し3年目を迎えております。国立病院機構の使命は、国や自治体が示す医療の方向性に沿って医療の向上と患者さんの健康に貢献することです。
当センターでは、この間、県や市などの行政との連携を深めつつ、地域医療連携推進法人に参画させていただくとともに、地域で必要な救急・小児・周産期医療の体制維持を図るとともに、今後さらに増加していく複数の疾患を有する高齢者救急医療、特に心不全や肺炎、急性腹症、認知症などへの対応のために、呼吸器センター、消化器センターを整備強化するとともに複数の脳神経内科医を配置しております。また、「滋賀医科大学 地域医療教育研究拠点」として滋賀医科大学との連携のもと総合内科学講座と総合外科学講座を維持しつつ地域医療に必要な総合力の高い人材を育てる役割も重要と考えております。
コロナ禍を経験し比較的軽症患者の受診行動が変容し通院患者が減少傾向となると同時に、公定価格である診療報酬が物価高、人件費高騰に対応していないため、全国の多くの病院が深刻な経営難となっています。特に公的病院においては総合病院としての役割を担っており、採算性の高い診療科に特化することはできず不採算診療を維持せざるを得ません。また、すべての領域の専門医の補充をすることは実質上不可能であり、地域によっては病院統廃合をせざるを得ない状況となっています。
各二次医療圏の地域医療構想において地域内の病床をコントロールすることになっていますが、各医療機関との調整は簡単なことではありません。しかし、変革する医療需要の変化や厳しい病院経営の観点から、社会にとって重要なインフラである医療を国民皆保険とともに適正かつ持続的に維持するためには、企業における経営手法の過度な推進は好ましいとは思われず、医療費や医療保険制度の適正化を含め、地域医療を持続的に支えていくための速やかな医療提供体制の再整備が必要です。
地域医療の質を高め維持していくために、地域あるいは滋賀県全体で医療をとらえて、大学病院は専門性の高いいしの集団を形成し特定機能病院として質の高い高度先進医療を進め、地域中核病院は総合診療を担える医師を育成しつつ幅広い診療を担当し、クリニック・開業の先生方には予防医学の推進とともに適切な診断のもと病院に紹介いただき、在宅医療を含めた受入れ体制を創っていくなど、医療機関間で役割(機能)分担を推進し、効果的かつ効率的に連携することが不可欠です。この秋より東近江医師会との連携のもと「二人主治医性」を推進すべく月1回の在宅医療相談会を開始させていただきました。
今後も地域における中核病院として、地域医療に必要な診療提供、地域で働く医療職向けの研修会開催、住民への啓発活動などを通して、各医療機関との役割分担を明確化しつつ地域医療の質の向上に努め、行政と連携しながら当院の特徴を生かしつつリーダーシップを発揮していきたいと考えています。また、本年度からはコロナを理由にした診療制限や面会制限を緩和しつつ、全職員が安心・安全に働ける環境作りを進めております。地域の行政機関、医療機関の皆様との良好な関係を構築しながら、地域から信頼される病院を目指していきますので、宜しくお願い申し上げます。
令和7年10月
院長 野﨑 和彦
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